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【さちの観察日記 番外編 母の日】

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わたしの名前は”さち”。高齢者施設ハッピーキャッスルで飼われている
セラピー犬らしいが、その気はない。
ただ座って見てるだけ。今日は、だれが来るかな?

心の香りは母ゆずり


わしは玄関が開き人が入ってくると誰が来たのか、見なくても分かる。

全ての人にある”心の香り”を感じられるからだ。
陽気な香り、嬉しい香り、優しい香り、

人はその時 その瞬間にいろいろな心の香りを見せる。
同じ優しい香りでも誰の香りかがすぐわかる。

顔と同じようにやはり違いが有るからだ。

それなのにたった2人だけ間違ってしまう人がいた。

まったく同じ香りをしているからだ。

だからその2人だけは顔を見るまではどっちだろう⁉️

と思って覗き込んで見てしまう。
それはすえさん(93歳)とその娘のやえちゃんだ。


やえちゃんはすえさんの手を優しく握りリハビリに、

ときどきやって来る。
2人が良く似ているのは親子だからだけではない。
他の親子だと、似ていても違いがすぐわかる。
でも すえさんとやえちゃんは、他の親子とは違う何かがある。

だから顔を見るまではどちらかわからない。本当に良く似ている。

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魔法の手


すえさんは女手1人で愛娘やえちゃんを育てた偉大な母である。

たった2人で苦労を乗り越えた偉大な親子である。
いつもリハビリに来て一番に「 さち元気か?」と言って

手をわしの口元にまで伸ばし、肉のおやつ(ドッグフード♪)を

「美味しいよ」と言って食べさせてくれる。
初めて食べた時はビックリした。

この世にこんなうまいものがあったなんて・・・。
(きっとあの手は美味しいものを出せる魔法の手だ!
あっ デブ犬とまた思っただろう)

まぁそんな事はどうでも良い。
すえさんとやえちゃん2人の香りは

わしにはとても温かく、そして誰よりも優しい香りを感じる。
決して誰よりも美味しいものを食べさせてくれるから

ではないたぶん・・・おそらく・・・少しは有るかも・・・
いや それでもやはり優しい。

苦労を乗り越えたら

すえさんはいつも昔の話しをしてくれる。

住み込みで働いてきたこと。

幼いやえちゃんを置いて仕事に行く時は いつも

「やえちゃんも行く」と言って泣きながら追いかけてきた事

やえちゃんをいつか笑顔一杯の人生にしてあげたいと願い祈ってきた事

だから頑張れた人生であったと言う。


また苦労するなかで苦労する人の心が良くわかる様になった

だから苦労している人を見ると少しでも優しく接したいと思える様になった

と教えてくれた。
苦労したぶん、人を大切にする事がいかに素晴らしいことか

感謝を忘れず感謝の言葉を伝える事の大切さ

それがわかったことが幸せだとも教えてくれた。
だから やえちゃんにはどんなに苦労しても

人を大切に決して人の幸せを妬むのではなく

人の幸せを喜べる人になる様、優しい人に感謝の思いを忘れない人に

なるんだよと語ってきたと。
すえさんはリハビリに来る時はいつも1人だが

たまに帰る時に病院に寄る日がある。

そんな日はやえちゃんが迎えに来る。
やえちゃんが来た時も必ずさち元気か?と言って

すえさんと同じ魔法で例の美味しいものを口元まで持って来てくれる。

なんとも言えない良い香り、なんとありがたいことか。

1日2度も美味しいものが食べれるなんて
美味しい親子に感謝感謝(間違えた(>_<))

優しい親子に感謝感謝。
わしには、たくさんの人との出会いがある。

人には、いろいろな考え方が有る。
苦労した事を糧に優しくなる人がいる

苦労をする人生であっても周りの人を笑顔にする人がいる。

それがすえさんとやえちゃん親子だ️。


あれからしばらく見なくなったある日
久しぶりにやえちゃんが来た。

「さち元気か?」と言って久しぶりにすえさんと

同じ魔法の手で例の美味しいものを口元まで持って来てくれる。

やえちゃんは、「さち今日が最後だからね、元気でね」

と言って優しく撫でてくれた。


(そうなんだ・・・)


すえさんへ

やえちゃんが、今日は一生懸命の笑顔でみんなに接してました。

感謝の言葉を添えて、すえさんが悲しまない様

すえさんに教えてもらった通り、みんなの幸せを願って・・・。
辛いことを乗り越え人の幸せを願い感謝のことばを伝えるやえちゃん、

そしてその事を教えてくれたすえさんに感謝。
今日もすえさんはやえちゃんの心に生き続ける。

さぁ今日もはじまるぞ️

一言芳恩の心で。

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